【カブトムシVS.クワガタムシ】本郷儀人著。子供向けだけど大人も楽しい!

こんにちは。ケンスケです。

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やっぱり子どもたちにも人気のカブトムシ&クワガタムシ!

梅雨時期になると近くの雑木林でもみられるようになります。
ホームセンターでもよく見かけるようになりました。

日本のカブトムシだけじゃなくって、最近では外国産のカブトムシやクワガタが昔では考えられないような値段で売られています。

子どもたちに人気の理由はやっぱり「かっこいい」こと!
カブトムシの立派な2本の角やクワガタの迫力ある大アゴは子どもたちじゃなくても魅了されます。

で、その角や大アゴ。なんのためにあるのかというと、

闘うため!

闘うための武器として、角や大アゴを発達させてきたんですね。

なんのためにケンカするの?
どうやってケンカするの?
違う種類でもケンカするの?

私たちが子供のころ疑問に思っていたそんな質問を研究してしまった人がいます。

動物行動学者の本郷儀人先生。
お子様向けに書かれている本ですが、私たち大人が読んでも子供のころを思い出すようで楽しいですよ!

ノコギリクワガタ

【カブトムシVS.クワガタムシ】本郷儀人著。子供向けだけど大人も楽しい!

 

小学生ぐらいのお子さんに最適!

クワガタで遊ぶ子供

文章は簡単な言葉で、難しい言葉が出てくるとふりがなも振ってあります。

なので、小学生の中学年~高学年ぐらいの方にちょうどいいかもしれません。

かといって、大人が楽しめないわけじゃありません!

大人になる前、カブトムシやクワガタを探して林を歩き回った経験はありませんか?

カブトムシの角をみて、どうやってケンカするんだろ?って思った経験はありませんか?

お子さんがはじめてカブトムシを飼育する!っていう方もいますよね。

そんな大人たちには、楽しい、楽しい本です。

著者の本郷儀人先生はバリバリの研究者ですが、ぜっんぜん堅苦しい本じゃないのです。

むしろ、わかりやすく、楽しく解説されているので気軽に読めます。

本郷儀人著作の本で【カブトムシとクワガタの最新科学】という本があります。こちらは大人向けに書かれているので、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

⇒【カブトムシとクワガタの最新科学】カブトムシとクワガタの闘い。自然の樹液場での争いを研究した本を紹介!

闘いのルールと戦う理由

カブトムシの角の突き合い

野生に生きるカブトムシやクワガタといえども闘いにはルールがあります。

じゃないと、無駄に命を落としてしまうことに繋がりかねないですからね。

このルールについても著者は夜の雑木林に入って調査しています。
すごいですよ。なかなかできるものじゃありません。
夜の雑木林って怖いですからね。

それはともかく、カブトムシやクワガタは、

無駄な争いはしない!

ってこと。

そして、闘う理由についても考察していきます。
詳しくは本書で読んでいただきたいのですが、

自分の子孫を残す!

これが闘う理由です。

樹液場はエサ場と同時に出会いの待ち合わせ場所。

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樹液に集まるムシたち

カブトムシのエサタイム

やっぱり大きいほうが強い?

立派なカブトムシの成虫

本書では、カブトムシとクワガタが樹液場で遭遇した場面を観察した記録を公表しています。

さて、どちらが勝ったでしょう?

おもしろい結果がでているので、楽しみに読んでみてくださいね!

さらに、クワガタ同士の対決も観察しています。
今回はノコギリクワガタとミヤマクワガタに絞って観察しています。

同種どうし、また異種間での対決も記録して観察しています。
こちらもおもしろい結果になっています。

さらに、得意技まで分析しているのでカブトムシやクワガタ好きの方なら読む価値が大いにありますよ!

カブトムシの角、大きさについて詳しく解説した記事。

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身体が小さいと子孫を残せない?

カブトムシだらけ

カブトムシやクワガタの大きさは、遺伝によるものと幼虫時代の栄養状態によるものです。

成虫になってから、脱皮して大きくなることはできないのです。
一度成虫になってしまうとそれ以上はいくら食べても大きくはならないのです。

ということは、

小さい=力が弱い

力が弱いカブトムシやクワガタは生き残れないのでしょうか?

いえいえ、そんなことはありません!

実際に、小さくて力が他のクワガタと比べても強くない「コクワガタ」。

全国に分布して、他のクワガタよりもたくさんみられますよね。

ってことは、小さい個体でも子孫を残す方策があったのです。

本書の第3章で詳しく考察しているのでぜひ読んでみてくださいね。
・・・なんだか人間社会でも役に立ちそうな話ですよ。

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クワガタを戦わせる子供たち

子供って私たち大人が気づかないことを気づいていたりすることってありませんか?

【カブトムシVS.クワガタムシ】は、研究者が子供のころ疑問だったこと、不思議に思っていたことを、現場で観察することで解決していった本です。

そして、なぜ、そのような結果になったのかを考察しています。

私もカブトムシやクワガタを多数飼育しているのですが、よ~く観察しているとカブトムシやクワガタのおもしろい生態が見えてくるのです。

カブトムシやクワガタじゃなくっても、生き物を飼育するってことは、めちゃくちゃいい教材になると思うのです。

とくに子どもたちは、私たち大人よりもずっと観察力に優れている場面によく出くわしますよね。

夏になると子供の自由研究が「実は大発見!」な~んてニュースもよく見ます。

私たち大人が見えないものや見逃してきたこと、子どもたちには見る力があるのかもしれません。

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最後に。

ノコギリクワガタのケンカ

子供向けにかかれている本ですが、実際大人が読んでもすごく勉強になります。

読んでいるうちに雑木林で昆虫観察に生きたくなる本ですね。

 

雑木林で出会った生き物たちの記事もご一緒にご覧ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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