こんにちは。ケンスケです。
戦国時代末期から江戸時代にかけて活躍した剣豪といえば、
宮本武蔵
たくさんの作家さんが、宮本武蔵の人生を描いています。
今回紹介するのは、津本陽さん。
多数の歴史小説を書いた方ですね。私もいくつか作品を読んだことがあります、
実はこの津本陽さん。
剣道と抜刀術をしていて、「剣」については本物の専門家。
自身も剣を扱うことから「剣豪小説」には定評があるんです。
そんな作家が書いた【宮本武蔵】。
おもしろくないわけがないですよね!
それでは紹介していきましょう!
『津本陽【宮本武蔵】は手っ取り早く武蔵が読める!スピード感が魅力!』
○剣術・抜刀術・居合術などの武道をしている人。
○宮本武蔵をもっと知りたい。
○まだ宮本武蔵を読んだことがない人。
○スピード感のある歴史小説が読みたい。
剣豪・宮本武蔵の半生を描く。
宮本武蔵は書く作家さんによって、出生や生い立ちがずいぶんと違います。
実際には明らかになっていないのかもしれませんね。
今回紹介する【宮本武蔵】の物語は、武蔵が子供の頃からのお話。
武蔵の父は剣術の達人。
幼い武蔵は父親に嫌われながらも剣の才能を見いだされ、メキメキと腕を磨いています。
で、クライマックスはやっぱり、
「船島の闘い」
佐々木小次郎と対決したのが船島で、現代では「巌流島の闘い」といわれているものです。
この闘いのとき武蔵は28歳。
なので、13歳から28歳までの青春~青年時代を描いている小説です。
10代と20代のほとんどっていうことなので、武蔵が人として成熟していく姿を描いているといってもいいでしょうね。
津本陽さんの描く武蔵の成長。
なんといっても見逃せないのが剣客たちとの「試合」のシーン。
自らも剣を追求する津本陽が描写する闘いは、スピード感を感じます。
「闘い」と「人格形成」。
津本陽の書く宮本武蔵は、かっこよくて強くて・・・スーパーヒーローのようです!
幼馴染3人との人生。
幼き武蔵の名は「弁蔵」。
友の「弥蔵」と「お千」とは幼馴染。
子供のころ力が強くて、乱暴だった弁蔵を慕ってくれる仲間でした。
そんな3人は、13歳になり大人へと向かい始めます。
武蔵の生涯は闘いばかり。
やっぱりちょっと飽きてきちゃうこともありますよね。
でも、3人の幼馴染の別れや再会のシーンは心を休ませてくれるんです。
思春期を迎えた三人の関係性も描かれていて、物語を読んでいて楽しくなってきますよ。
特徴はスピード感。
剣豪小説でよくあるのが、闘いを大切に描くあまりに「長くなる」こと。
剣豪小説ではそこがメインになるので仕方ない部分はあるのですが、準備➖対決➖結果までの描写が長すぎて飽きてくる小説が多々あります。
ですが、津本陽【宮本武蔵】では、
展開が早い!
これが特徴です。
もちろん、対決の描写、決まり手ともにスピード感をもって読めるので、どんどん物語が先に進んでいくんです。
けっこう長い小説なのに、かなり早くページがめくれるのです。
さらに、スピード感はそれだけじゃありません!
武蔵の動きが速いんです。
もちろん映像じゃないので実際には見られないのですが、どれぐらい速いかというと、ツバメよりも速いんです。
・・・わかりにくいですよね。詳しくは小説を読んでみてくださいね。
そして、当然ながら佐々木小次郎も速いんです。
もうね、剣豪が描く剣豪小説。
ぜひぜひ読んでみてほしい作品でございます。
描く人によって異なる武蔵像
宮本武蔵は、描く人によってかなり違いが見られるのが特徴です。
なので、同じ宮本武蔵を描いているのに全く違う人物像になってしまったりします。
今回紹介した津本陽の描く宮本武蔵は、「王道タイプ」といえるでしょう。
なんとなく吉川英治の宮本武蔵に似ています。
ストイックに剣の道を追求していく姿が中心です。
一方、司馬遼太郎や加藤廣の描く宮本武蔵は、出世を目指す「野心家タイプ」といえるでしょう。
宮本武蔵は「剣」だけじゃなくて、「絵画」や「書」、「庭園」でも能力があったといわれています。作品もいくつか残っていますね。
ひたすら強い武蔵もかっこいいし、人間臭く出世を目指している武蔵も魅力的です。
また違う人が書いた宮本武蔵も読んでみたくさせる作品だと思いました。
最後に。
今回紹介した津本陽さんの【宮本武蔵】。
私が読んだ印象では、すごくスピード感があって武蔵の強さ、立ち会いの緊迫感が際立った作品だと感じました。
剣豪小説は人によって好き嫌いはあると思います。
宮本武蔵の小説も世にはたくさん出ています。
今回紹介した【宮本武蔵】は物語の展開も対決場面もスピード感があって、読みやすい小説ですよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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