【オオクワガタ】産卵後の「割り出し」のやり方。卵と幼虫を取り出す作業!

こんにちは。ケンスケです。

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当たり前のことですが、国産オオクワガタは日本の気候によく合っているので、国内ではかなり丈夫で飼育しやすいクワガタです。

他の国産クワガタに比べて大きく育ち、ブリーディングも盛んに行われているので、ショップでも入手しやすいですね。
野外で採集するとなるとまた困難ですが・・・。

カブトムシの飼育からクワガタ飼育にハマっていく方も多いです。

カッコよくて、丈夫なクワガタ。
しかも長生き!

ということで、飼育や繁殖方法がかなり確立されていて、専門のグッズも豊富にあるので、クワガタ飼育の入門にも最適です。

もちろんベテランの方々も、日々研究しながら楽しんでいます。

初めての方もベテランの方も夢中になる【オオクワガタ】

オオクワガタのオス

今回は国産【オオクワガタ】産卵セットを組んで、2か月ちょっと経った「幼虫の割り出し」について紹介していきます。

※割り出し
産卵セット(交尾済みのクワガタのメスを入れた飼育セット)から、産まれた卵や幼虫を掘り出す作業のことをいいます。

【オオクワガタ】産卵後の「割り出し」のやり方。卵と幼虫を取り出す作業!

繁殖を目指す人にとっては、ワクワクする時間です。
でも、逸る(はやる)心を抑えて慎重に行いましょう!

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オオクワガタメス

【オオクワガタ】の産卵セットの組み方

オオクワガタの繁殖手順

オオクワガタの産卵条件は、

だいたい20℃~26℃

気温が低すぎても高すぎても産卵しづらいです。

ただ、この温度は成虫の活動温度でもあるので、夏場の高温に注意すれば難しくはなさそうですね。

で、

オオクワガタは「材産み」タイプのクワガタです。
自然界では、朽ち木の中に卵を産みます。

なので、必要なのは「産卵材」

産卵材はシイタケなどのキノコ類を養殖するときに使うホダ木を利用します。↓

産卵材

また、「人工カワラ材」といって、クワガタの産卵用にカワラダケの菌糸を繁殖させた産卵材を使うと産卵数の増加が期待できます。↓

人工カワラ材

もうひとつ重要なのが「埋め込みマット」
産卵材を埋めるマットですね。

クヌギやコナラを粉砕した未発酵マットを使ったり、少しだけ発酵させた一次発酵マットを使ったりしますが、私がここ何年も使って実績がよかったのが、

フォーテック社「産卵一番」。

粒子が細かくて、生まれた幼虫もそのまま育てられるマットです。
加水しすぎず、ちょっと軽めの状態で使うとほぼ全部のセットで産卵してくれました。


飼育ケース(大)で、マット5ℓぐらい、産卵材太目2本中目1本ぐらいがちょうどいいですね。

①大きめの飼育ケースの下4㎝~5㎝は硬く詰めます。
②加水した産卵材をのせます。
③産卵材の上部がちょっと(1㎝ぐらい)見えるぐらいマットを足します。
④地上部に転倒防止剤&高タンパクゼリーを置きます。
⑤ペアリング済みのオオクワガタメスを投入。
⑥完成。

オオクワガタの産卵セット組み方

簡単でしょ。
詳しくは、「国産【オオクワガタ】産卵セットの作り方」の記事で紹介していますので合わせてご覧くださいね。
【オオクワガタ】のペアリングから産卵セットの管理方法までをまとめています。

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オオクワガタオス

【オオクワガタ】の割り出しに必要なもの。

割り出しに準備するもの

大きめのタライか背の低いコンテナボックス
マイナスドライバー(スクレーパー)
ビニール手袋と軍手
スプーン
プリンカップなど幼虫を入れる容器

大きめのタライか背の低いコンテナボックス。
産卵セットをひっくり返して割り出すときに使います。
なければ、新聞紙やビニールシートでもOK。

マイナスドライバー(スクレーパー)
どちらでも構いません。両方あると便利かも。
産卵材が手で割れないときに少しずつ切り崩すために使います。

ビニール手袋と軍手
産卵材で手をケガしないように、幼虫を素手で触らないようにするために使います。
マイナスドライバーやスクレーパーで手をケガしないためにも必要です。

スプーン
出てきた幼虫を素手で触ると手の常在菌でダメージを与えてしまうことも!つまもうとしたときに傷つけてしまったりもするのでなるべくスプーンですくうようにしましょう。
できればプラスチックのスプーンがいいかも!

プリンカップなど幼虫を入れる容器
どんな容器でも構いませんが、取り出しやすいものの方が使いやすいです。一時的に保管するために使います。

「割り出し」後に必要なもの。

菌糸ビン または 幼虫飼育用のマット

オオクワガタの幼虫でよく使用されるのが「菌糸ビン」


クヌギやコナラの粉砕マットにキノコの菌糸を植菌してビン詰めされたものです。

菌糸ビン飼育の特徴は、

煩雑な加水が必要ない。
幼虫が早く大きく育つ。
マット飼育よりも割高になる。

一方、発酵マットで飼育することもできます。
オオクワガタの幼虫に使用するマットは、「一次発酵マット」「二次発酵マット」が最適です。

マット飼育では、

発酵マットを「ガス抜き」する作業
マットをビンに詰める作業
たま~に加水する作業が必要になってきます。

加水の量やタイミングがちょっと難しいんですよね。
その分、菌糸ビン飼育よりも安くすみます。

たくさん繁殖できた人はマット飼育の方が経済的です。
ただし、菌糸ビン飼育よりも成長が遅くなる傾向にあります。

オオクワガタを初めて繁殖させる方は、「菌糸ビン飼育」の方が簡単で、羽化不全(サナギから成虫になるときに外殻が変形)などのトラブルが少ないのでお勧めです。

マットで育てる方は、商品説明をよく見て、「オオクワガタ幼虫飼育」に適したマットを選びましょう。


慎重に割り出してみよう!

オオクワガタの産卵セット2か月後

産卵セットをセットしてから1か月でメスを取り出します。
さらにそのまま1か月近く卵が孵化するまで待ちます。

セットしてから2か月近く経った産卵セットをいよいよ割り出してみましょう。

上記の写真のように産卵材をメスがかじって、ボロボロになっていたり、ケース側面や底面に木クズ、幼虫が見えたら、産卵しています。

※私は屋外で作業していますが、直射日光や雨、高気温に注意してください。孵化したての幼虫は環境変化にも弱いので。

まず、可能であれば先に産卵材を取り出しておきましょう。

次に大きめのタライなどの容器に産卵セットを静かに!ひっくり返します。

産卵セットをひっくり返したところ

産卵材から出てきている幼虫をプリンカップなどに一頭ずつ入れていきます。
割り出し作業が長時間になるときは、乾燥にも注意して一緒に産卵セットで使っていたマットを軽くかぶせてあげるといいかもしれません。

プリンカップに移そう。

小さい幼虫も見逃さないように慎重にすべてのマットを見ていきましょう。
確認したマットは、産卵セットの容器に入れておきます。
(まだ捨てないでください!)

マットの中を全部確認したら、次は産卵材にいる幼虫を割り出します。

産卵材がボロボロになって、手で割れるくらいなら少しずつほぐして幼虫を取り出していきましょう。

手でほぐせないときはマイナスドライバーやスクレーパーの角を使って慎重に割り出します。

このとき道具や産卵材で手をケガしないように!
必ず軍手やビニール手袋を使用しましょう。

幼虫はなるべく手でつままずにスプーンですくうようにします。
生まれたての幼虫はまだまだ弱い状態です。衝撃にも弱いので注意して!

幼虫は産卵材を少しずつ食べながら移動しています。
坑道の中に木クズが詰まっているような場所(食痕といいます)や幼虫のフンと思われる塊を見つけたら、近くにいるはず。より慎重に。

産卵材の中の幼虫

オオクワガタのメスは産卵材の端を少し削って、そこに尻を突っ込んで卵を産みつけます。

なので、卵や生まれたての幼虫は外側近くにいることが多いです。
メスが産卵材に入り込んで卵を産みつけることもあります。

まだ、卵の状態のものもありました。
これはこのままプリンカップに移動させておきます。↓

割り出した卵

セットしてからかなり時間が経ってからの割り出しだったので、先に産まれた幼虫は結構大きくなっています。

結局このセットでは、16頭の幼虫と4つの卵を割り出せました!

割り出した幼虫たち

割り出した後は?

割り出した幼虫

幼虫

大きく成長している幼虫はそのまま菌糸ビンやマットを詰めたボトルに投入してもいいのですが、私は1~2週間ほどプリンカップで様子をみます

大型を狙う方はこの時点で菌糸ビン投入がいいかもしれません。

プリンカップには産卵セットで使っていたマットが使えるようであればそれを使います。

あまりに小さく割り出してしまった場合は、そのまま死んでしまうこともあって、菌糸ビンが無駄になってしまうことがあるためです。

小さいプリンカップなので、高温に注意して管理します。

「卵」の状態で割り出してしまったときは!
産卵材ごとプリンカップで育成します。
卵が入った産卵材のかけらを産卵セットに使った埋め込みマットに軽く埋めて、乾燥しないように軽く霧吹きで加水しておきましょう。
卵は乾燥に非常に弱い上に、すぐにカビます。
加水は慎重に少しずつこまめにしておきましょう。

通常は2週間ほどで孵化してくれるはず。
それ以上待っても孵化しない場合は、ダメになっている可能性もあります。

さらに、割り出した産卵材の残骸&余った埋め込みマット。

これも飼育ケースに入れて1か月ほどは保管しておきましょう。(たまに加水を忘れずに!)

まだ幼虫や卵を見落としてしまっている可能性があるからです。1か月ぐらい経ったらもう一度割り出し作業をしてみます。意外と見落としていて2~3頭出てきたりしますよ!

以前、幼虫のマット交換時の廃マットをビニール袋に入れて、ポリバケツに入れておくのですが、マットを捨てたビニール袋から成虫が羽化して出てきたことがあります(笑)

1~2週間ほど経過したら、いよいよ幼虫をボトルに投入していきます。こちらはまた別の記事でまとめますね。

ブヨブヨ病に要注意!

今回割り出した幼虫の中の一頭が、

ブヨブヨ病の幼虫

元気がありません。
この幼虫はマットから出てきました。

通常マットから出た幼虫は、右側の幼虫のように下半身が黒っぽいはず。(産卵材から出てきた幼虫は、木を食べているので、黄色っぽい。)↓左がブヨブヨ病っぽい。

ブヨブヨ病と健常幼虫

下半身が他の幼虫のように張りがありません。

たぶん「ブヨブヨ病」です。

マットや産卵材が劣化したときに起こる病気です。

「拒食状態」とか「ウィルス性」とかいわれています。

また、一時的な「休眠状態」という人もいます。

ウィルス性の場合は伝染するともいわれます。
回復は難しいようですが、一縷の望みをかけて育ててみたいと思います。

「休眠状態」だったら、復活する可能性もありますよね!
また報告しますね。

最後に。

オオクワガタのペア

【オオクワガタ】の産卵は、先人の方々のおかげでかなり確立されて繁殖も容易になりました。

おかげで、昔はとてつもない値段だった【オオクワガタ】の飼育も一般的になってきました。

私が子供のころは、【オオクワガタ】の飼育は「夢」のようだったんですよ!
それも、繁殖なんて「夢のまた夢」って感じでした。

自分で繁殖させた【オオクワガタ】は、愛着が湧きます。
大事に育てていきたいですね。

繁殖してくれた親のオオクワガタたちもまだまだ元気に昆虫ゼリーをすすっています。

うまくいけば来年も繁殖を狙ってみたいと思います。

ちなみに紹介している方法は、私が行っているやり方です。オオクワガタも生き物。環境の違いによって産卵が成功しない場合もあります。
その点はご容赦をお願いします。

初めてオオクワガタの繁殖を狙うときに一式セットになったものが便利です。


オオクワガタの専門店の商品ですので信頼できますよ! 

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