こんにちは。ケンスケです。
野外に昆虫採集で人気なのがやっぱり、カブトムシやクワガタ。
カブトムシやクワガタのオスは、その特徴から見分けがつきやすいですね。
でも、慣れないと難しいのが「クワガタのメス」。
クワガタのメスだとは分かるけれど、その種類までは見分けがつきにくいという人も多いハズ。
子供と採集に行って「これは〇〇クワガタ!」って見分けられたら、尊敬されること間違いなし!
そんな方に知っておいて欲しいクワガタメスの見分け方を紹介します。
『本土産クワガタのメス「種類の見分け方」特徴を覚えておけば大丈夫!』
・オオクワガタ(見つかりにくい)
・ヒラタクワガタ
・ノコギリクワガタ
・コクワガタ
・ミヤマクワガタ
・アカアシクワガタ
・ヒメオオクワガタ
以上7種類についてみていきます。
いずれも見分け方の目安です。
クワガタも地域変異や個体差が大きい種類なので、完璧に同定することは難しいのでその点はご留意ください。
大きさ・色・形、それぞれひとつで判断せずに、いくつかの特徴を見比べて見分けるのがポイントです。
大きさで見分ける。
↑オオクワガタのメス
明らかに大きい→オオクワガタの可能性大!
「大きさで見分ける」とはいうものの、クワガタって生息環境での成長によって大きさにかなりバラつきが出るんですよね。
ってことは、大きさだけでは見分けるのが難しいってこと。
唯一上記の7種のなかで見分けやすいのがオオクワガタ。
オオクワガタのメスは他の種と違って、明らかに大きいです。
オオクワガタの小さなメスの体長は他の種のクワガタと同じぐらいですが、体幅や体高が大きいためにかなり大きく見えるのが特徴でしょう。
他の種の体長はみな似たような大きさなので、大きさでの種の同定は難しいと思われます。
色で見分ける。
↑ノコギリクワガタのメス
暗い場所や強い光を当てると色味が変わって見えることがありますので要注意。
また、羽化直後はどのクワガタも少し赤みが強く出ることが多いので色だけで判断するのは難しい一面もあります。
離島産の中には本土産と色が違う亜種がいるので当てはまらないことも。
それはともかく、色で判断しやすいのはノコギリクワガタ。
他のクワガタよりも「赤み」が強い個体が多いです。
茶・赤茶・こげ茶など「赤み」が入っている。
→ノコギリクワガタ・ミヤマクワガタの可能性
一般的な7種の中で茶色っぽい個体が多いのが「ノコギリクワガタ」。
次いでこげ茶~黒っぽいのが「ミヤマクワガタ」。
↑ミヤマクワガタのメスは腿節の付け根がオレンジ
ノコギリクワガタとミヤマクワガタの違いを見分けるのは簡単!
いちばん簡単なのは、裏返してみるとミヤマクワガタの脚の付け根にオレンジ色の部分があります。
ノコギリクワガタにはそれがありません。
黒
→ノコギリクワガタを除く、6種の可能性があります。
体色が黒の場合、上翅(体表にみえる羽の部分)の光沢(ツヤ)も判断材料になります。
オオクワガタ・ヒラタクワガタ・アカアシクワガタ・ミヤマクワガタ
コクワガタ・ヒメオオクワガタ
コクワガタとヒメオオクワガタの違いは、前胸背板(ぜんきょうはいばん)という頭と上翅の間にある部分が特徴的です。
コクワガタが丸みを帯びてくびれている(楕円っぽい)のに対して、ヒメオオクワガタは角張ったようにくびれます(台形っぽい)。
形にも注目。
↑コクワガタのメスの脛節はまっすぐ
体型も大事な要素です。
ただし、体型に関しては他のクワガタのメスと比較しないと判断しにくい場合も多いです。
他の特徴と合わせてみていくとわかりやすいかもしれませんね。
ノコギリクワガタ
オオクワガタ
粗い…オオクワガタ
細かい…コクワガタ・ノコギリクワガタ・ヒメオオクワガタ
スベスベ…ヒラタクワガタ・ミヤマクワガタ・アカアシクワガタ
ハッキリ&大きめ…オオクワガタ
薄い…コクワガタ・ヒラタクワガタ
なし…ヒメオオクワガタ・ノコギリクワガタ・ミヤマクワガタ・アカアシクワガタ
太い…ノコギリクワガタ・ヒラタクワガタ・ミヤマクワガタ
土やマットに産卵する種類のクワガタのメスは、前脚の脛節が先端にいくほど太くなる(他の種よりも)のが特徴的です。(脛節をスコップ代わりに潜っていく)
↑ミヤマクワガタの脛節は幅が広い!
身体の特徴で判別。
クワガタのメスにはそれぞれ特徴的な部分があります。
それぞれ見極められると種の同定がしやすくなるんです。
それぞれのクワガタの特徴をみていきましょう。
オオクワガタ
体長が小さくても他のクワガタのクワガタよりも、体高・体幅があるので大きく見えるのが特徴。
全体的にツヤに富んでいて、上翅にはっきりした点刻と縦スジがあります。
前脚の脛節は直線的ですが、外側に反っているように見えます。
他のクワガタとの判別は容易。
⇒オオクワガタのメス。知っておきたい特徴と国産代表種との見分け方。
ヒラタクワガタ
コクワガタやヒメオオクワガタと見分けにくいのがヒラタクワガタのメス。
見分けるポイントは、全体的に鈍いツヤがあることと前脚の脛節。
ヒラタクワガタの場合は、先が広がっていて、内側に弯曲しているように見えるのが特徴的。
⇒本土ヒラタクワガタのメス。間違えやすいクワガタとの違いは?
ノコギリクワガタ
体色が茶色っぽいものから赤色っぽいものもいます。中には黒っぽいものも。
他のクワガタとの区別はしやすいです。
体型は全体的に丸っこい印象。
横から見ると背中が盛り上がっていて、上から見てもクビレが少なく楕円状。
細かい点刻が体全体にあって、前脚の脛節は太い。
⇒本土ノコギリクワガタのメスの特徴。茶色がかった卵型のまん丸体型!
コクワガタ
採集に行くと見つける頻度が高いクワガタ。
全体的にツヤ消しですが、前胸背板の真ん中部分にはツヤがあります。
前胸背板と上翅とのクビレが強く、そのクビレは丸みを帯びているのが特徴。
前脚の脛節は直線的でトゲも小さめ。
⇒コクワガタのメスの特徴は?似ているクワガタとの違いはどこにある?
ミヤマクワガタ
大顎(おおあご)が太くて立派なのが特徴的。
上翅にはツヤがあって、体色は黒~こげ茶。
裏返すと腿節(たいせつ)の付け根にオレンジ色の部分があって、毛が多めに生えているので、他の種と区別はしやすいです。
⇒本土ノコギリクワガタのメスの特徴。茶色がかった卵型のまん丸体型!
アカアシクワガタ
高地性の涼しいところに生息するクワガタです。
上から見るとコクワガタやヒメオオクワガタとそっくりですが、腹側が特徴的。
腹側から腿節にかけて赤っぽいので容易に判別できます。
ヒメオオクワガタ
コクワガタと間違えやすいです。
コクワガタとの違いは前述しましたが、前胸背板の後角(クビレ部分)がエグレたようになっている部分。
ちょっと脚が長く見えます。
最後に。(判別が絶対とはいえない)
↑アカアシクワガタのメス
上記のような特徴で種類を判別していきますが、クワガタは地域変異や個体差も大きく、さらに体長によって大顎の形が変わったりもします。
なので、実際には判断しにくいことも数多いといえます。
最終場所や特徴からなんとなく判断していることも多いです。
採集したものを飼育できるのであれば、産卵させてみて幼虫を羽化させてみることも楽しいですね。
野外で活動しているメスは交尾済みで、産卵場所を探していることも多いといわれています。
オスが採集できなくても楽しみは広がりますね。
飼育できない人は観察して逃してあげましょう。
種類がわからない場合は写真をとっておいて、あとで調べるのもおもしろいかもしれませんね。
オオクワガタは、飼育しやすいクワガタです。繁殖も楽しめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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