佐藤彦五郎新選組資料館。新選組の始まりと終わりが見られる場所!

こんにちは。ケンスケです。

新選組を好きな方にぜひ行ってみてほしい場所があります。

「佐藤彦五郎新選組資料館」

ここには、土方歳三の遺品をはじめ、近藤勇、沖田総司、永倉新八らの直筆の手紙が展示されているんです!

新選組ファンにはたまらない品々です。

東京日野市は新選組のふるさとともいえる場所です。

天然理心流(近藤勇たちの剣術の流派)の道場は試衛館といって、現在の新宿区にある大江戸線牛込柳町駅の近くにありました。そこで、多摩地区の自衛のために佐藤彦五郎は日野宿本陣に天然理心流の道場を建てたのです。

佐藤彦五郎の妻は土方歳三のお姉さん。
お姉さんを慕っていた歳三は佐藤家へよく訪れていたそうです。
そう、佐藤彦五郎は土方歳三の義理の兄にあたります。

さらに、佐藤彦五郎は近藤勇と義兄弟の契りを結んでいたそうです。

というわけで、
佐藤家には新選組関係のお宝がたくさん。

そんな宝物を子孫の方々が、今まで保管&展示してくださっているこの資料館。

新選組好きには見てほしい場所です。

それでは、いきましょう。

『佐藤彦五郎新選組資料館。新選組の始まりと終わりが見られる場所!』

です。

基本情報

佐藤彦五郎新選組資料館公式ホームページ

地図

JR中央線日野駅から歩いて10分ほど。
日野宿本陣の裏側にあります。

車で行く場合は、日野駅近くのコインパーキングに駐車しましょう。

開館日・時間

月に2回ほど。だいたい日曜日(11:00~16:00)に開館しています。
詳しい日時は公式ホームページで確認しましょう。

入館料

¥500(小・中学生¥300)

佐藤彦五郎と新選組の関係

日野の名家の名主であった佐藤彦五郎は、土方歳三のお姉さんのぶと結婚します。

その佐藤彦五郎さんが、八王子千人同心であった井上松五郎(新選組幹部の井上源三郎の兄)の紹介で天然理心流に入門。

自宅に天然理心流の道場を開きます。

この道場に近藤勇やのちに新選組総長となる山南敬助、沖田総司が訪れるんですね。

もちろんここには土方歳三や井上源三郎も出入りしていたことでしょう。
のちの新選組の幹部たちの出会いの場になったのです。

佐藤彦五郎は剣術も強かったそうで、入門して4年で、

免許皆伝!

すごいですよね。

だいたい剣術の腕前ランクは、切紙

目録

中極意目録

免許と、続くのですが、これを4年で修めたのはすごいんじゃないかと思うのです。

この天然理心流のお免状が佐藤彦五郎新選組資料館に展示されています!

話をもとに戻します。

天然理心流の支援者となった佐藤彦五郎は、町田方面の名主・小島鹿之助とともに近藤勇と義兄弟になります。

土方歳三の義理の兄である佐藤彦五郎が近藤勇と義兄弟になったってことは・・・・・・、

そう近藤勇と土方歳三も義兄弟???

ってことになりませんかね?

そんなつながりで土方歳三は江戸の近藤の道場、試衛館に出入りすることになりました。

試衛館のメンバーが将軍警護のために京都に行くことになると、佐藤彦五郎は日野に残りますが、その後も近藤たちへの支援を続けました。

京都に行った試衛館メンバーたちも佐藤彦五郎を慕い、要所要所で手紙を送ります。

当時の近藤や土方、沖田からの手紙も資料館に公開されています。

その後、幕府が瓦解して、鳥羽伏見の戦いから江戸にもどった新選組は甲陽鎮撫隊(甲府城で新政府軍と戦う)を結成します。

このとき、佐藤彦五郎は「春日隊」として甲陽鎮撫隊に加わりました。佐藤彦五郎は春日庵という名前も名乗っていて「春日隊」はここから付いた名前です。

戊辰戦争後は新政府軍の追求も厳しかったといいます。
それでも、この家に残された新選組関係の遺品を守りながら、高幡不動尊に慰霊碑を建てたのです。

高幡不動を紹介したページです。

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高幡不動尊の五重塔

ほとんど当時のまま残る展示品の数々!

「書」

近藤勇は努力家で頼山陽の書を手本に練習していたそうです。その頼山陽の書とともに近藤勇直筆の掛け軸が展示されています。

他にも幕府の重鎮、永井尚志や佐久間象山の書が一緒に公開されています。

「手紙」

近藤勇が京都から佐藤彦五郎に宛てた手紙
自分の刀はこんな感じ。脇差は長いのを使っていた。
とか。
土方の刀はこれぐらいの長さだよ。
とか。
書いてあり、近況を知らせています。

土方歳三からの手紙・送り状
土方が佐藤彦五郎に送った品々の送り状や覚悟をきめた手紙。

沖田総司の手紙
沖田が山南敬助の死を知らせた手紙です。
天真爛漫に描かれることの多い沖田総司ですが、この手紙の端々に目上の人に対する礼儀をわきまえた人物だということが分かるそうです。

杉村義衛(永倉新八)の手紙

「土方歳三ゆかりの品々」

歳三が送った刀〈越前康継〉
徳川家の葵の御紋が入っている刀。京都守護職松平容保からもらった!

歳三が使っていた横笛
かなり使い込まれたと思われる横笛

京都からの茶器

(箱館から送った写真)
愛刀和泉守兼定、遺髪とともに小姓、市村鉄之助に預けて佐藤彦五郎に届けたものです。

歳三が持っていた鉄扇
これ自体が武器にもなった。

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「近藤勇から譲られた品々」

近藤勇が譲ったとされる短銃
近藤勇は剣術の師匠ですが、短銃も所持していたのは意外ですね。
実はこの品。
漫画家松本零士さんの写真も一緒に飾ってあります。
松本零士さんは新選組に思い入れがあり、「宇宙戦艦ヤマト」のキャラの名前も新選組隊士にちなんでいます。

近藤勇の写真
近藤の写真といえば、腕を組んでいるものと膝にのせているものと2種類ありますよね。
この資料館に代々伝わるのは腕を組んでいる方の写真です。
近藤勇自ら佐藤彦五郎に渡したとされています。

「佐藤彦五郎の刀」

実際に使用された刀です。刃こぼれのあともよく見えます。

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日野宿本陣は佐藤彦五郎の屋敷!

資料館は日野宿本陣の裏側にあります。
佐藤家は日野宿の本陣、脇本陣を任されていました。
本陣が上佐藤家、脇本陣は下佐藤家が受け持っていました。

佐藤彦五郎は下佐藤家。
資料館の表側に現在東京で唯一建物も残る日野宿本陣があります。

本陣ってなに?
本陣は宿場町にある、朝廷や大名、幕臣といったお偉いさんが泊まったり、休んだりする場所。
江戸時代には参勤交代という制度があって、大名は1年おきに国許と江戸を行き来していました。
この時に大名が休んだり宿泊するのに使われていたのが本陣です。
本陣が空いていない場合は脇本陣が使用されていました。
主に宿場町の名主の家が指定されていました。

日野宿本陣は、名主佐藤彦五郎の屋敷でした。
なので、
この本陣に佐藤彦五郎が暮らしていたんですね。

屋敷の中には、新選組にまつわるエピソードも

玄関わきの部屋には土方歳三の兄、為次郎が使っていた浄瑠璃三味線をかけていた場所があったり、歳三が京都から江戸へ隊士募集で下るときに立ち寄って昼寝をした場所があったり、新選組隊士になる前の大石鍬次郎が作ったといわれる天井があったり。

そして、これ。
箱館から歳三の写真と遺髪、刀を届けた市村鉄之助が2年間住んでいたといわれる部屋。

箱館から戻った市村鉄之助はここで何を思っていたのでしょう?
そして佐藤彦五郎やのぶは鉄之助にどんな言葉をかけていたのでしょうか?

明治維新の時代にタイムスリップして見てみたい気になりますね。

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当時の用水路は今も残って、地域の方々に親しまれています。

日野宿本陣に行ってきた記事もあわせてご覧ください。

最後に。

私が資料館を訪れた日は、比較的空いていたのでかなりじっくりと見ることができました。

たまたまいらしていたご家族の方とご一緒に資料館の方の解説も聞くことができました!

解説はかなり詳しく、時には文書の拡大写真もご用意してくださって、分かりやすい説明でした。(運がよかった!)

展示品の解説とともに、資料館を訪れた役者の方のお話や「新撰組始末記」の子母澤寛さんや司馬遼太郎さんとのエピソードも大変興味深く、楽しめました。

維新後、新選組は悪者扱いされ、資料や遺品の保管も難しかったと思います。
展示品はどれもキレイな状態で、文書などはすごく読みやすい状態です。
新選組ファンとしては、貴重なものを守り抜いてくださって、さらに公開までしていただけることに感謝しかありません。

時間があれば、ぜひまた行きたい場所です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回手に入れた貴重な品!

お土産として購入することができます!

よく見てください。手の位置が違うでしょ。

カッコいいですよね!

新選組ファンの方はこちらの記事も読んでみてくださいね!

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