こんにちは。ケンスケです。
カブトムシを飼育したり、採集したりして不思議に思っていたことがあります。
カブトムシの色!!!
多くが「黒っぽい茶色」
よく見るのが「明るめの茶色」
たまーに見るのが「赤っぽい茶色」
ごくたまに見るのが「黒」
けっこう色が違いますよね。
いちばん人気なのは
「赤」
やっぱり、シャー専用だけあって性能が・・・。
お子さんにはまだわからないですよね(笑)
・・・たぶん、珍しいからでしょうね。
巷では
「アカカブト」
なんて言われています。
昔読んだマンガで「銀牙・流れ星銀」というのがありました。
「赤カブト」はクマ軍団の大ボス。
物語の舞台は奥羽地方なので、ヒグマはいないはず。
ってことは、ツキノワグマ。
実はこの赤カブト。以前猟師に片眼を撃たれています。
その後遺症で成長も止まらず、凶暴化してしまいます。
・
・
・
その後の展開は
「おもしろい」
です。
久しぶりに読みたくなってしまいました。
だいぶ、話がわき道にそれてしまいましたが、いってみましょう。
『【カブトムシの色】黒・茶・赤いろいろな色から「種の多様性」を考える。』
種の多様性
ヒトにも「人種」がありますよね。
アフリカ由来の人々は強い紫外線から身体を守るために、メラニン色素が濃くなっているし、逆に日照時間の少ない地方由来の人々は紫外線を多く取り入れるためにメラニン色素が少なくなっています。
それが、肌の色の違いになっているのですね。
生活している環境によってそれぞれ適応して進化してきた歴史があるわけです。
生物にとって大事なのは
「種の保存」
もし、なんらかの大規模な環境変化があったときに、みんな同じ能力しかなかったらどうなるでしょうか。
それが不利な環境変化だった場合、一斉に絶滅してしまうことも考えられます。
でも、違う特徴を持っていた場合、一部の個体が生き残ることによって「種の保存」ができるかもしれません。
これが、生きものにおける「個体差」につながってくるのでしょう。
この個体差によって生き残った生物たちがまた子孫を残し、さらに何らかの変異によって個体差が生まれ現代の環境に適応した生き物たちが生存しています。
なにやら、小難しい話になってしまいました。
カブトムシの色や大きさも「特徴の個体差」にあてはまりませんか?
外国産のカブトムシやクワガタムシには、同じ種類でも全然違う色の個体もいます。色違いをコレクションしてみるのもおもしろそうですね。
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カブトムシの生息環境
いやいや、カブトムシの色の違いについて考えてみたら話が難しい方向にいってしまいました。
それでは話を戻して、カブトムシの生息環境についてみてみましょう。
カブトムシの成虫が棲んでいるのは、
ずばり!
雑木林
(たまに自動販売機の空き缶で甘い汁を吸っていたりもしますが。)
そして、活動するのは、
ずばり!
夜間
(たまに昼間でも樹液で甘い汁を吸っていたりもしますが。)
そして夜間、雑木林の中で何をしているかというと
ずばり!
甘い汁(樹液)をすすっている
樹液場ではカブトムシより強い虫はそうそういません。
ケンカをする相手は同じカブトムシ同士くらいですね。
でも、そんな虫相手に無双状態だったカブトムシを捕食する動物がいます。
タヌキやカラス
場所によっては、ハクビシンやサルも捕食しているかもしれません。
カブトムシを採集に行ったことがある方は知っているかもしれませんが、樹の根元にカブトムシやクワガタの頭だけ落ちているのを見たことがありませんか?
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雑木林で最強と思われたカブトムシですが、きちんと食物連鎖の中にいるんですね。
カブトムシが夜に活動する理由とは?
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カブトムシの色の違いは保護色になっている!
こういう黒くなっているところが夏場ポイントになったりもします。
カブトムシも雑木林の中では、「食べられる危険」があるというお話をしました。
でも、カブトムシも好んで食べられているわけではありません。できれば食べられたくない!
というわけで、
夜間、雑木林の中で目立たないようにするために、樹木の皮と同じような色のものが生き残っているんですね。
じゃあ、なんでいろんな色がいるのかというと、
「樹の皮の色も同じではない」
「活動時間によって、保護色になる」
というのが理由なんじゃないかといわれています。
真っ暗闇の樹皮では、「黒」がいちばん目立たないでしょう。
月明かりのあるいくらか光のある場所では、少し明るい「茶」が目立ちにくく、夕暮れや朝焼けの空が赤い時間帯には「赤」が見づらいのではないのでしょうか。
というわけで、雑木林の中でもいろいろな環境があって、そこで生き残るためにカブトムシにも色の個体差があるんじゃないかっていう結論です。
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カブトムシの「色」はなにで決まる?
いやぁ、実は私もよくよく考えてみたことがなかったのです。
体色は
「遺伝」
とする方の意見が多いですね。
私も勝手にそうだと考えていました。
「メンデルの法則」によって、カブトムシの体色は決まる
って考えです。
「赤」は劣性遺伝。
ってことは、アカカブト同士をかけ合わせるとその子供は、
「赤」
になるはず。
そう思って、一度やってみたんです。
「アカカブト♂」と「赤っぽい♀」を別にして、産卵させる!
結果は?
飼育ケースがたくさん過ぎて、結局どれがどれかわからなくなってしまいました!m(__)m
われながら研究職には向いていなさそうです。
でもね、昨年わが家で生まれた個体の中に「アカカブト」はいなかったような・・・。
私がみる「アカカブト」は採集個体が多いような気もする。
そこで、グーグル先生で調べてみると!
おもしろい仮説も見つけてしまいました。
黒カブトムシ絶滅の危機
研究の要約
研究Ⅰ カブトムシの親の色は、子のカブトムシの色に影響しない。
研究Ⅰ 4~5月に暖かい環境でカブトムシを飼育すると、赤いカブトムシになる。
研究Ⅰ 4~5月に暖かい環境でカブトムシを飼育すると、羽化日が早くなる。
研究Ⅱ 平成28 年度も浜北森林公園で赤いカブトムシが大発生していた。
研究Ⅲ 浜松市の4月の平均気温は37 年間で2.6℃、5月の平均気温は37 年間で2.0℃上昇していた。
結論 浜松でも地球温暖化が進んでいる。このままでは浜松市から黒いカブトムシがいなくなるだろう。
黒カブトムシ絶滅の危機
浜松市立内野小学校5年 宮下 和真さんからの引用https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/ronnbunshu/h28/161085.pdf
「幼虫時の飼育環境によって、成虫の体色が決まる?!」
これもなかなかおもしろい仮説になりそうですね。
よく読んでみるとメンデルの法則(遺伝によるもの)で説明できなくもないですが、目のつけどころが素晴らしく、それを実験してみていることが本当に素晴らしいレポートです。
小学生が書いたとは思えない!
興味のある方は読んでみてくださいね。
う~ん。
遺伝なのか、それとも幼虫時代の環境か、なんかどちらもありそうですね。
カブトムシは昔から飼育されてきて、こんなに身近にいるのにまだまだその生態が解明されていない生き物なんですね。
カブトムシを初めて飼育する方は一式セットになったこちらがおススメですよ!
最後に。
「カブトムシの成虫の体色は保護色になっている。」のは事実ですが、
「夕方や朝焼けの時間にアカカブトは活動する」っていうのは違うような気がします。
真夜中に採集に行ってアカカブトを見つけることも多いし、夕方にみつけるカブトムシは赤色だけじゃないことが多いです。
ただ、昼間にも活動していることが多い「ミヤマクワガタ」「ノコギリクワガタ」は明るい色をしていますね。
結局、カブトムシは、実際には自分が何色かわかってないんじゃないだろうか?
という結論に達したところで今日は眠りにつきたいと思います。
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