こんにちは。ケンスケです。
カブトムシを飼育しているとほとんど必ずといっていいほど見かけるのが、
足がとれること!
腿節(たいせつ)といって、足の根元からとれてしまったものや脚先のツメの部分だけとれてしまっているものも・・・。
哺乳類やは虫類では、「足欠け」はかなりの大ケガ!
見たところカブトムシは平気でエサをすすっています。
『【カブトムシ成虫】足がとれる原因とは?生きていけるの?対処法は?』
今回は、カブトムシの足がどうしてとれるのか、生存に影響はあるのか、とれてしまった場合の対処法を紹介していきたいと思います。
昆虫の足はとれやすい!
カブトムシは、昆虫。
昆虫といえば「節足動物」ですよね。
「節足動物」って、基本的に足がいっぱいあります。
昆虫は6本。
クモやカニは8本。
ダンゴムシは14本。
ムカデは40本以上。
ヤスデはもっとたくさん!
なんでたくさんあるのかは諸説あるのですが、
自然の中で生活していると脊椎動物に比べると比較的小さい節足動物は、枯葉や小枝、樹皮のめくれなど障害物がたくさんありますよね。
そのときに便利なのがたくさんの足。
移動するために何本かの足を持ち上げても他の足で足場をガッシリ掴んで落下や転倒を防げるのです。
他にも。
捕食動物や同種との闘争の際に
「骨を切らせて肉を絶つ!」(ちょっと違うかな)
『足を犠牲にして、身体を守る』手段としても使われています。
昆虫の中には、「自切」して難を逃れる種類もいるほどです。
でも、足を犠牲にしたところで、動けなくなってしまったら元も子もないですよね。
そのために「足がたくさんある」っていう考え方です。
カブトムシの足がとれる原因は?
さて、本題のカブトムシのお話です。
私が考えるカブトムシの足がとれる原因は、主に3つ。
②闘争による外力
③老化
基本的にカブトムシの足も他の節足動物と同じようにとれやすくできています。
カブトムシは「外骨格」といって外側は硬い殻で覆われていて、足は筒状になり、関節は「筋間膜」という膜で曲がるようになっています。
棒状のものって、強い外力を与えると「構造の変わるところ」で折れやすいですよね。
繰り返し外力を加えた場合も同じように、他よりも弱いところで折れます。
①飼育環境
〇水分量に注意する!
乾燥しがちだと自然に足がとれやすいといわれています。柔軟性がなくなってしまうことが原因です。
また、加湿しすぎるのもよくありません。
雑菌が繁殖しやすくなってカブトムシも弱りやすいです。
とくに関節部分は菌も侵入しやすいと考えられますので注意しましょう。
カブトムシの「水やり」。湿度を保つために重要です。
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〇転倒防止とレイアウトに注意。
転倒してひっくり返ると足でもがきます。どれかの足に小枝や登り木がひっかけて起き上がります。
カブトムシの体は重く、力が強いのです。
1本の足のみにその強い力が加わって起き上がることになりますよね。
なので、転倒防止は重要です。
さらに、カブトムシはすぐにレイアウトをひっくり返します。
登り木も倒れやすかったり、動きやすいと転倒の原因や脚が下敷きになって、足がもげる原因にもなります。
他にも飼育ケースの格子にカブトムシのツノがひっかかってしまっている事故で、自分の力で足がとれてしまうこともあります。
レイアウトにも気を付けたいですね。
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②闘争による外力
カブトムシを多頭飼育しているとオス同士、メス同士、オスとメスどれもけっこう小競り合いは多いです。
エサを巡って、メスを巡って、交尾を巡って、かなり闘います。
メスはすでに交尾済みだと他のオスとの交尾を嫌がります。このときも闘争になります。
オスは相手の体の下に頭角を差し込んで引きはがそうとするし、その相手は踏ん張って木にしがみつこうとします。
この時に足がとれてしまうんですね。
投げ飛ばされての転倒も先述した通り足がとれる原因です。
闘争は確実に足がとれる原因になります。
完全な状態で長生きさせるために飼育するのであれば、オスもメスも単独で飼育することをおススメします。
③老化
これはどうしても避けられません。
カブトムシが成虫でいられる期間は、長くても約2か月。
それまでに関節は繰り返し折り曲げられ、弱くなっていきます。
さらに、外殻は水分の保持力が少なくなって脆くなっていきます。
カブトムシがかわいいからといって頻繁に触ったり持ち上げたりしていませんか?
カブトムシは昼間は休んでいる時間です。寝ているところを起こされて、いじくり回されるとストレスですね。
持ち上げられるともがいたり、踏ん張ったり。
必要以上にストレスを与えることも足の欠損の原因にもなりますよ。
老化をおくらせるための記事も書いてみました。こちらも参考にしてみてくださいね。
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足の欠損による影響
足の欠損にも程度があります。
どの足がかけているのか。
何本欠けてしまっているか。
それぞれで障害の度合いが違ってきます。
跗節(ふせつ)から下が欠ける場合(跗節かけ)
脛節(けいせつ)から下がない(脛節かけ)
腿節(たいせつ)からしたがない(腿節かけ)
跗節欠けの場合は、登り木などを登りづらくなる場合がありますが、生活にはあまり支障がなさそうです。
ただ前肢(前足)の場合は、障害度合いは強くなります。
登り木の上にエサを置いていると食べられない場合があります。
また、跗節欠けは生活にあまり支障がないといっても転倒してしまった場合、ひっかかるツメ部分がないと最悪起き上がれないことも!
足が欠けていると転倒もしやすくなります。とれてしまった部分が多ければ多いほど生活レベルは下がってしまいます。
オスは交尾の際に前肢のツメでメスを掴みます。これも不便が生じますね。
メスは産卵でマットに潜るときに、脛節をつかって潜ります。これがないと潜るときには苦労しそうです。
繁殖活動においては、前肢(前足)は重要といえそうですね!
カブトムシの足がとれてしまったら。
多頭飼育(複数匹で飼育)の場合は、別居させましょう。
他のカブトムシと闘争になった場合は確実に弱っていきます。
足を失うと踏ん張りが効かないので投げ飛ばされる確率が高いのです。
別居させる理由はほかにもあります。
他の個体のようにエサを食べられない!
ひっくり返りやすい!
このため足の悪いカブトムシ用のレイアウトを作ってあげる必要があります。
〈レイアウト例〉
〇マットではなく「チップ」を薄めに敷く。
マットだと転倒しやすかったり、起き上がりにくかったりするためです。
地下に潜るのにもマットより簡単そうです。
カブトムシが潜ったまま出てこない!
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〇エサは登らなくても食べられる場所に。
足1~2本ぐらいなら木を登れるのですが、やっぱりしがみつく力は弱くなっています。
なるべくなら、登らずに食べられるように地上にエサを置いてあげることが必要です。
〇起き上がりやすいように足場の間隔は狭くする。
足を失ったカブトムシはひっくり返りやすいです。足が少なくても引っかかりやすいように、小さめのケースで小枝を多めに入れてあげましょう!
〇こまめに観察する。
ひっくり返りやすかったり、エサが食べづらかったり。
たまには助けてあげないといけないことがあるかもしれません。
様子をこまめにみてあげましょう。
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足の麻痺にも注意!
原因はハッキリとわかりません!
神経系(脳や末梢神経)や運動器(筋肉や関節)の病気や障害だと考えられます。ヒトと同じようにある程度の期間成虫でいると発症しやすくなることが考えられます。
なるべく発症させないためには、飼育環境(温度・湿度・衛生面)を整えてあげることが大切です。
ちなみにもし、足がマヒしてしまっても、他の足で生きていけるものも多いので安心してくださいね。
カブトムシ。夏の暑さ対策。
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最後に。
足がとれるのは、カブトムシを飼っていて宿命なようなものです。足がとれないようにどんなに気を付けていても、完全な状態で飼育を終えるのは不可能といってもいいぐらいです。
問題は、とれてしまってからどれだけ長く生きてもらうか、です。
カブトムシをよく観察して、足がとれてからも「できること」「できないこと」を見極めてあげることが大切ですね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。