こんにちは、ケンスケです。
おとなの階段、の~ぼる~♪
国産【オオクワガタ】の繁殖をしようと考えている人にとって重要なのが、
成虫の成熟!
実は、クワガタやカブトムシって、蛹から羽化してすぐにはペアリング(交尾)や産卵ができないんです!
産卵する過程で必ず必要なのが「ペアリング」。
「ペアリング」に必要な条件が
オスとメスの成熟
なんです。
【オオクワガタ】が成熟できていないと、産卵できなかったり、できても孵化(卵からかえる)しなかったり、最悪のケースだとペアリング時にオス・メスのどちらかがころされてしまうこともあるんです。
ね!大事でしょ。
ということで、今回は【オオクワガタ】の「成熟」について紹介していきます。
『【オオクワガタ】成熟するまでの期間と徴候。エサを食べる量で見極めよう!』
オオクワガタを繁殖させようと思っている方、オオクワガタを幼虫から育てて羽化に成功した方はぜひ読んでみてくださいね。
クワガタの性成熟
クワガタやカブトムシを繁殖するときに大事なのが「成熟」です。
クワガタやカブトムシは羽化してすぐに交尾が可能なわけではありません。
ここでいう「成熟」とは、
オスとメスがペアリング(交尾)できる状態になること!
をいいます。
いわゆる「性成熟」ですね。
生殖器官がしっかり機能するまでに時間がかかるんですね。
【オオクワガタ】の場合もいっしょ。
「性成熟」できていないと産卵に必要なペアリング(交尾)ができないんですね。
できても、不完全で孵化できない卵が産まれてしまう場合もあります。
なので、繁殖に重要なのが、
「成虫が成熟していること!」
後述しますが、蛹から羽化してからの時間がポイントになってきます。
ということは、自分で羽化させた成虫はその期間はわかりやすいですね。
でも、野生で採集した個体は分かりませんよね。
野外で採集した成虫は!
基本的に「成熟」していると考えて差し支えありません。
成虫が野外で活動しているということは、
〇産卵する場所を探している!
ことがほとんどだからです。
※朽ち木を割って採集した個体や土のなかでジッとしている個体を採集した場合は「未成熟」の場合もあるので注意!
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ショップで購入した個体は!
ショップで購入した場合は、基本的に羽化した年月が記載されていることが多いです。
分からない場合は、店員さんに聞いてみましょう。
どなたかに譲ってもらった場合も同じです。
どうしても羽化した年月が分からない場合は、推測するしかありません。
ヒントは「クワガタの行動」です。
といっても、それほど難しいわけではありません。
「エサを食べる量」と「動き」で判断しましょう。
こちらも後ほど紹介していきますね。
「成熟」を見極める!
成熟を待つオオクワガタ↑
カブトムシやクワガタは羽化した直後は、まだ身体の器官がしっかり機能できていません。
エサも食べません。
羽化後は、しばらくじっとして、まず体の外側がしっかり硬くなるのを待っています。
その後、消化器官が発達してエサを食べるようになります。
これを「後食」(こうしょく)といいます。
「後食」が始まってから徐々に消化器官が機能して、エサを食べる量も増えていきます。
生殖器官が機能するのは、エサを食べ始めてしばらくしてからです。
このことを頭に入れて、クワガタの行動を考えてみると、
★消化器官が発達する。
↓
エサを食べ始める!
★生殖器官が発達する。
↓
動き回って交尾相手を探す!
ってことになります。
①エサをたくさん食べているか?
②活発に動いているか?
①エサをたくさん食べているか?
エサを食べる量が少ない場合は、まだ成熟が完全でない場合があります。
もう少し待てば、食べる量が増えてくるはずです。
②活発に動いているか?
【オオクワガタ】は気温が20℃以上あれば、夜間に隠れ家から出てきてエサや交尾相手を探します。
難しいのはオオクワガタは「臆病」なこと。
人の気配を感じると隠れてしまう個体も多いのです。活発に動いている姿をみるのが難しいこともあります。
③羽化してからの期間で判断。
①のエサの量は定期的にゼリー交換をすることで判断はできますね。
②の「動き」は見極めるのが難しかったりしますので、基本的には「後食」してからの期間とエサを食べる量で判断しましょう。
こちらの記事も参考にどうぞ!:カブトムシやクワガタの「後食」ってな~に?
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国産【オオクワガタ】の成熟までの期間
オオクワガタが成熟するまでの期間は、ちょっと長め。
だいたい「後食」を始めてから、
3か月から4か月!
羽化してから「後食」まで1~2か月かかります。
なので、羽化してから「成熟」までに6か月ぐらいみる必要があるんです!
成熟するまでの期間は、飼育温度や季節(日照時間)が影響しているといわれています。なので、「成熟」までの期間に幅があるんですね。
オオクワガタは成虫の期間がすごく長いクワガタなので、未成熟の期間が6か月ぐらいあっても、繁殖する期間は充分なんです。
成虫を購入してすぐに繁殖させたい場合は、羽化してから6か月は経過している個体を選びましょう。
クワガタやカブトムシの種類によっても「成熟」までの期間が異なります!
カブトムシは成熟するのにあまり時間がかかりません。「後食」を始めてから2週間も経てば産卵が可能です。
羽化した飼育ケースで交尾をして、産卵をしてしまっているぐらい!
カブトムシは成虫の期間が短いので、早く成熟して繁殖しないと子孫を残せないからでしょうね。
成熟期間がややこしいのが、【ノコギリクワガタ】や【ミヤマクワガタ】。
「休眠期間」というのがあって、羽化した日からどれぐらい経過したかで成熟を判断することができません。
「後食」を開始して、1~2か月経過してからが安心です。
【オオクワガタ】が成熟していないと!
ここまで繁殖に大事なのは、
成虫が「成熟」しているか?
という話をしてきました。
「成熟」していないとどうなるか?が心配になりますよね。
②産卵しない!
③産卵しても孵化しない または 孵化しない卵が多い!
①交尾をしない!
オオクワガタを産卵させるには、「ペアリング(交尾させること)」が必要ですね。
どちらかが未成熟の場合、そもそも交尾をしない場合があります。
また、オスが成熟していて、メスが未成熟の場合、メスが交尾を嫌がった結果、「メス殺し」が発生してしまうことも。
②産卵しない!
未成熟だと交尾が不完全であることが多いので、産卵しない可能性があります。
また、メスの生殖器官がまだ完全ではない場合は、卵も不完全。
オスの場合はきちんと受精していないこともありますよね。
オオクワガタが産卵する季節は短いので、しっかり成熟した成虫を使って繁殖させたいですね。
③産卵しても孵化しない または 孵化しない卵が多い!
未成熟で産卵した場合は、結局幼虫まで育つ卵が少ないです。
【オオクワガタ】の場合、ひと冬、越冬させたときのほうが、産卵数が多い傾向にあります。
夏以降に「羽化」したら。
【オオクワガタ】が産卵する条件は、
気温20℃~26℃くらい
です。
この気温が安定している時期が繁殖に適しているといえます。
7月~8月の夏以降の時期に羽化した個体は、その年に完全に成熟するのが難しいといえます。
この場合は、その年の繁殖は諦めて、次の年の春、越冬明けの繁殖を狙いましょう。
オオクワガタはしっかり成熟している個体の方が、産卵数も多くなります。
次の春先の4月ごろに産卵セットを組んで、6月ごろに割り出し(幼虫を取り出す作業)を行えれば、6月から10月の気温が高い時期に幼虫が大きく成長できますよね。
産まれた幼虫が小さいまま寒い冬を迎えてしまうと、冬を越せない個体もいます。冬を越すときにある程度まで成長してくれていれば安心ですね。
というわけで、ご自分で羽化させた成虫を使って、「累代飼育」を目指している方は、ひと冬、越冬させることも考えてみてください。
最後に。
オオクワガタを飼育していて楽しいのは、「累代飼育」が楽しめること。
累代飼育とは、自分で飼育していた個体同士をかけ合わせて子孫を残していくことです。
オオクワガタ飼育のベテランの方々は、「累代飼育」を繰り返して、大きなクワガタを目指しています。
わが家のクワガタは80㎜がやっとですが、飼育している方々の中には90㎜を超えるオオクワガタを作出している方もいます。
大きいクワガタも魅力ですが、小さいオオクワガタもかわいいんです。
まぁ、大きくても小さくても繁殖に成功して無事に羽化してくれたら、みんなかわいいんですけどね。
今回は少しややこしく書きましたが、エサをたくさん食べて、元気に動き回っていれば成熟しているとみなしていいでしょう。
それでは、【オオクワガタ飼育】楽しんでくださいね。
【オオクワガタ】を手に入れるには、購入するのが手っ取り早いです。しっかり梱包して発送してくれるので安心です。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。