こんにちは。ケンスケです。
面接でよく聞かれる
「あなたの尊敬する人物はだれですか?」
って質問。
あなたはどう答えていますか?
この質問では、自分がどのような人物になりたいか、憧れているかってことを問われているので、うまく答えたいですよね。
ほとんどの人が、身近にいる人物だったり、歴史上の偉人だったり、大事業を成し遂げた人物だったりです。
やっぱり、その人物をよく知っていないとその理由を聞かれたときに困りますよね。
ということで、
読書の時間です。
『小説「竜馬がゆく」。〈尊敬する人物〉におすすめ。坂本竜馬を知ろう!』
もし。「尊敬する人物ランキング」なるものがあるとすれば、絶対にランクインしそうな人物。
それは!
「坂本竜馬」です。
日本政府の近代化に大きく貢献した人物です。
明治維新に大きく関わりながら、志半ばで倒れた坂本竜馬。
作家の司馬遼太郎さんが描いた竜馬は天真爛漫、好奇心旺盛なユーモラスな若者でした。
今回は、
司馬遼太郎著「竜馬がゆく」
をご紹介します。
こんな方におすすめです!
〇自分の生き方に自信を持てない、どんな生き方をしたらいいのかわからない人。
〇坂本竜馬という人物を詳しく知りたい人。
〇江戸末期から明治維新を物語の中で知りたい人。
〇ヒマを持て余している人。
〇まだ、「竜馬がゆく」を読んだことがない人。
〇理想のリーダー像を探している人。
〇おもしろい本を読みたい人。
〇人の役に立ちたい人。
あなたは、どれか当てはまるものがありますか?
ひとつでも思い当たるフシがある方はぜひ読んでみてくださいね。
「竜馬がゆく」の魅力
登場人物が魅力的。
歴史的事件は、作者司馬遼太郎の膨大な取材のもとに描かれていて、中でも登場人物の量はかなり多いです。
そのキャラクターもそれぞれ個性的で、坂本竜馬の人生に深く関わる人物たちはどれも魅力的です。
竜馬に影響を与えた偉人や仲間たちももちろんですが、脇を固める女性陣のキャラクターもしっかり考えこまれていて、どの人物も愛嬌があって物語を彩っています。
そのなかで、竜馬がどんな反応をして、どう行動するか、楽しみながら本を読み進めていきましょう。
納得のボリューム
おもしろい本は物語の中に読者を引き込むので、あっという間に読み終えてしまい、物足りないと思うこともしばしば。
その点、この「竜馬がゆく」は文庫本版で全8巻!
読みごたえも充分です。
「8冊読むのは大変!」
「方言や古い言葉が読みづらい」
という人もいます。
でも、
安心してください。
読んでいるうちにすぐ慣れてきて、司馬遼太郎の幕末ワールドにどっぷり引き込まれます。
「長いなぁ。」と感じるよりも次の展開を欲するようになりますよ!
竜馬の成長
本作での竜馬は、最初から強い存在ではありません。むしろ落ちこぼれの存在です。
家族やさまざまな人物との出会いや交流によって、成長して立派な武士に成長していく過程を楽しみましょう。
竜馬を成長させるのは、先見の明をもった身分の高い人物たちだけではありません。
物語の中には、竜馬に深く関わっていく何人かの女性がいます。
これらの女性たちと竜馬のとぼけた行動との掛け合いは、物語をより一層華やかにして、読者を物語に引き込んでくれます。
史実とは違うことも。
「竜馬がゆく」は歴史時代小説です。
歴史を描いているのですが、すべてが史実に基づいているわけではありません。(小説なので当たり前ですが)
作者である司馬遼太郎氏は、その巧みすぎる文章力ゆえに、全部を史実とカン違いしてしまう人も多いです。
フィクションの入れ方がうまいんですね。
実在する人物と架空の人物をうまく歴史の中に入れ込むことで、物語をよりおもしろい、読みやすくしています。
なので、作者による脚色でさえも実際のこととして、史実に見えてきてしまうから不思議です。
実在する人物を題材にした小説としてとらえましょう。
「竜馬がゆく」の感想
注目したいのは、なんといってもその『行動力』。
いいと思ったことはなんでも行動する。
たとえそれがどんなに困難なことであっても。
この行動力が人々を動かしていくのをみていると私たちにも勇気が生まれてきますよね。
『柔軟性』も竜馬の魅力のひとつ。
目的を果たすためには柔軟な発想も必要ですよね。
攘夷(鎖国を維持する)と開国、倒幕と佐幕(幕府を守る)いろんな思想が渦巻く幕末で大きな事業を成し遂げられたのもこの柔軟性を発揮したからです。
最後に『成長』
もともと土佐でも落ちこぼれの部類に入っていた竜馬。
それが数々の出会いや出来事によって成長していく姿は、私たちをさらに勇気づけます。
これが、最初から有能ですごい人物だったら、そんなに心に響かなかったかもしれません。
平凡な人物がいろいろな出来事を通して成長して、最後には大事業を成し遂げるので、多くの人々の共感を産んだのでしょう。
最後に。
小説「竜馬がゆく」を私は今まで3度は読んでいます。
結末は分かっているのに読んでいると物語中に引き込まれ、時間を忘れて読書してしまいます。
たぶん、初めて読んだのは大学生の時。
まだまだ若かった私はこの本を読んで「自分は何か大きなことを成し遂げられる可能性がある」と思い込んだのでした。
その時にいちばん影響を受けたのが「成長」でした。
自分はまだまだ成長できる。合言葉は大器晩成。
そんな夢を見させてくれたのがこの本でした。
そして、2度目に読んだのが30代も半ば頃だったでしょうか。
このときにはなぜか、高杉晋作がめちゃくちゃカッコよく見えて、憧れていました。
最後に読んだのは昨年です。
このときに印象に残ったのが、竜馬の器の大きさ。
大政奉還した後の徳川家の処遇や脱藩した土佐藩の顔を立てたこと・・・・・・。
人生の中で身分制度に苦しめられたはずなのに、新しい日本を作るために、自分を虐げてきたものも許す。
なにか、自分にはなかったものを竜馬に感じたのでした。
こんな風に、何回読んでも新しい発見があります。
読んだ時期の自分の状況によってなのか、自分が成長している証なのかはわかりません。
あなたは「竜馬がゆく」を読んでどんな自分を発見できるのか、見てみたくはないですか?
ぜひ、司馬遼太郎「竜馬がゆく」を読んでみてください。
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