こんにちは。ケンスケです。
カブトムシの成虫を飼育していると、いつの間にかマットの中に卵を産んでいることがありますね。
そんなときは、カブトムシを卵から育てられるチャンスです。
卵の期間は約2週間。
卵から孵ったカブトムシを羽化まで育てられたら、やっぱり感動しちゃいますよ。
とはいっても、カブトムシの卵は最初1mmほど。
そこから卵が少し膨らんで、幼虫が生まれてきます。
生まれたての幼虫は、ものすごく小さいんです。
だから飼育にもちょっとした注意が必要。
難しくはないですが、気をつけてあげることがいくつかあります。
今回は、そんな「国産カブトムシの生まれたての幼虫飼育で注意すること」を紹介していきますよ。
※この記事では「日本のカブトムシ」(ヤマトカブトムシ)を想定して執筆しています。外国産のカブトムシには当てはまらないこともあるのでご注意ください。
『カブトムシの幼虫。生まれたて(孵化)の時期に注意すること。』
カブトムシが卵から孵化するまでの期間。大きさ。
カブトムシをオスとメス、ペアで飼育しているといつの間にか交尾をしていて、メスが産卵していることがあります。
野外で捕まえたカブトムシはすでに交尾が完了していて、産卵可能なものも多いです。
日本のカブトムシの卵が孵化(卵から幼虫が出てくる)するまでの期間は、
約2週間ほど。
気温と湿度によって多少前後します。
大きさは、産みつけられたときで1mm~2mm
それが周りの水分を吸って少し膨張します。
孵化する前の大きさは3~5mm。
孵化したての幼虫はそれよりも少し小さいです。
成虫を飼育していたマットを捨てる前に!
前述したとおり、カブトムシの卵も孵化したての幼虫もものすごく小さいです。
ちょっと見ただけでは見落としてしまうぐらいの大きさです。
成虫のメスを飼育していたマット。
捨ててしまう前にちょっと待ってみてください。
マットの中に卵や小さい幼虫が残っているかもしれません。
わが家ではカブトムシ成虫に使用したマットを交換すると、使用済みマットをゴミの日まで屋外のポリバケツに入れておきます。
ゴミの日に開けると、ちょっと大きくなった幼虫を発見したことがあります。
気が付かなければ危うくゴミで出してしまうところでした。
もし、成虫がいなくなったらケースをそのまま、乾燥しないようにフタをして2~3週間放置してみましょう。
もしかしたら、小さい幼虫が見られるかもしれませんよ!
生まれたての幼虫は小さくて弱い!
日本のカブトムシは、日本の環境に馴染んでいることもあって非常に飼育しやすい昆虫です。
幼虫飼育に関しては、ほぼ放置(たまに水分補給やマット交換をする)でも問題ないくらい。
ですが、幼虫が生まれたての時期には注意が必要です。
問題は「小さくて、弱い!」こと。
カブトムシの卵は3~5mmくらいになってから(水分を吸って膨張する)孵化して、幼虫がでてきます。
ということは、卵の中に入っていた幼虫はもっと小さいのです。
注意事項を挙げてみましたので飼育の参考にしてみてくださいね。
なるべく触らない!頻繁にマットから出さない!
↑生まれてしばらくは幼虫の身体は透明感があり、マットを食べていると黒く見えます。
卵から生まれたての幼虫は、「卵室」という部屋で孵化します。
「卵室」はカブトムシのメスが卵を生むときにつくる空間で、周囲の土やマットに卵が押しつぶされないように少しだけ固めてあります。
孵化した幼虫はまだ柔らかく、少しの圧力でも潰れてしまいます。
卵室で自分の卵の殻を食べて、少しずつ周囲の土やマットを掘り進んでいきます。
この時期には皮膚もまだ薄く、傷つきやすい状態です。
触ったり、マット交換を頻繁に行ってしまうと、擦れたり、圧がかかることで傷つき弱ってしまいやすいのです。
また、身体が小さいので環境の変化にも弱いです。
土の中と地上では温度も湿度もかなり違いますよね。
観察したい気持ちはわかりますが、丁重に扱うようにしましょう。
乾燥に注意。
↑充分に保湿できるビンで個別に飼育できると安全です。
生まれたてのカブトムシの幼虫が小さいことは前述しました。
ここで注意しておきたいのが乾燥。
「身体が小さいということは、幼虫が保持している水分量も少ない」ということ。
昆虫マットが乾燥してしまうと幼虫が得られる水分も少なくなります。
なので、乾燥は禁物。
とくに成虫飼育をしたままの浅いマットでそのまま飼育しているときはこまめに霧吹きなどで過湿をしておきましょう。
生まれたての時期に幼虫の数が減る原因の多くがこの「乾燥」によるものです。
カブトムシ飼育での「水やり」についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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水分の与えすぎにも注意。
「乾燥に注意」とはいうものの、「水分過多」もよくありません。
水分が多すぎると
カビ(真菌類)が増える!
細菌が繁殖しやすい!
幼虫がまだ小さいうちは、カビや細菌に対する抵抗力も弱いのです。
抵抗力の弱い幼虫は体ごとカビてしまったり、「黒点病」(身体に黒い斑点が現れる、)になったりしてしまうことがあります。↑黒点病と思われるカブトムシの3令幼虫
マットの加水は「表面が湿っている」程度に留めて、こまめに加湿してあげることで対処しましょう。
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できるだけ粒子の細かいマットで飼育。
↑土の粒子よりも小さくみえる孵化したての幼虫
小さいカブトムシの幼虫は粒子の粗いマットは食べづらいものです。
マットを食べる量がへるということは、成長が遅くなるということ。
成長が遅くなると身体が小さい時期が長くなるので、そのぶん抵抗力も弱い状態が長期間になります。
早く成長させて、環境変化に対する抵抗力をつけさせることで弱ってしまう幼虫を減らすことができます。
市販のマットをふるいにかけて、サラサラにして使用することで粒子の細かいマットになります。
脱皮して2齢幼虫になったらひと安心。
カブトムシの幼虫は2回脱皮をして大きくなっていきます。
1~2週↓脱皮
2齢幼虫(体長2~3cm)
3~4週↓脱皮
3齢幼虫(体長4~11cm)
とりあえず、最もかよわい初齢幼虫の時期を乗り越えたら安心です。
一度脱皮するまでに要する期間は1~2週間。だいたい10日前後で脱皮して2齢幼虫になります。
初齢幼虫は頭の幅3mmぐらい。2齢幼虫は5mmぐらい。
↑写真の2頭はどちらも「2齢幼虫」。身体の大きさは違いますが頭の大きさは同じぐらいでしょ!
カブトムシやクワガタの幼虫。成長段階の見分け方。
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もちろん2齢幼虫になったからといって油断はできませんが、一番危険なところを乗り切ったといってもいいでしょう。
ここからは、マットは多少粒子が粗くなっても大丈夫。
フンが目立ってきたらマット交換もしてOKです。
ここから寒くなる冬までに急激に成長します。
頭数を多くケースに入れているとすぐにマットがフンだらけになるんですよね。
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最後に。
丈夫で飼いやすい国産カブトムシですが、注意する時期が2回あります。
前蛹~蛹・羽化の時期
この時期には、飼育管理に充分配慮が必要ですが、その他の時期はそれほど神経質にならなくても成長してくれます。
飼育に注意が必要とはいっても、生まれたての幼虫の時期は1~2週間ほど。
この時期を乗り越えれば、ひとまず安心です。
少しだけ気を使ってあげれば、途中で「落ちる」(死んでしまうこと)個体を減らすことができるので、卵をみつけたらぜひ幼虫飼育にチャレンジしてみてくださいね。
カブトムシの幼虫飼育でおすすめのマットはこちらです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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