小説「燃えよ剣」歴史に詳しくなくてもおもしろい。女性にもおすすめです!

こんにちは。ケンスケです。

私は休日、基本的に出かけることが多いのですが、雨が降った日や疲労が残っていてあまり出かけたくないときは、自宅で読書をすることもあります。

実は普段の通勤電車でも読書することが多く、今までけっこうな数の本を読んできました。
電車移動の時間は片道1時間弱。

流し読みするタイプなので意外と読書もはかどります。
(あんまり内容を吟味していないので、読み終わった後、内容が残っていないことがほとんどですが・・・。)

ということで、時々私が読んで「面白かった」「ためになった」「考えさせられた」など印象に残る本を紹介していきたいと思います。

今日、紹介したいのは、

ずばり。

『燃えよ剣』(司馬遼太郎著)

です。

どんな方でも読めるし、読んでいただきたいです。

とくにおすすめなのが、
「歴史にあまり詳しくない方・女性の方」
です!

ということで、

「燃えよ剣」歴史に詳しくなくてもおもしろい。女性にもおすすめです!

それでは、いってみましょう。


歴史に詳しくない方にもおすすめな理由

「燃えよ剣」は言わずと知れた歴史時代小説です。
新選組の土方歳三の物語です。

時代背景は江戸時代の幕末から明治維新にかけて。
そう、有名な坂本龍馬や西郷隆盛、徳川慶喜が活躍した時代です。

この時代はとにかく背景が複雑。
鎖国やら尊王やら倒幕、身分制度、幕藩体制・・・・・・・。

詳しくない人は何がなんだか...。って感じです。

でも、この本ではとにかく
[土方歳三をヒーローとしたエンターテイメントとして描かれている]ので、歴史背景や人物をよく知らなくても十二分に楽しめます。

むしろ、歴史にあまり詳しくない方が、次の展開に想像がつきにくいので、物語をドキドキしながら読むことができます!

この本を入口としてこの時代を知っていくことができます。
なので、新選組小説の入門書といってもいいかもしれませんね。

さらに、もう一つおすすめしたい理由が、映画化。
2020年よりあの岡田准一さん主演で上映されます。⇒新型コロナの影響で2021年公開に変更されました!
その原作となった小説がこれ。

観に行く前の予備知識として、また観た後に興味をより深めるためにもおすすめできます。

何度読んでもおもしろい。

壬生寺の境内

もちろん、幕末、新選組に詳しい方はさらにおもしろいはずです。
私も「燃えよ剣」をきっかけに幕末時代の本を読み漁りました。

江戸幕末は、戦国時代と違って背景が難しいですよね。
そして、登場人物もかなり出てくるので誰が味方で誰が敵なのか、最初はさっぱりでした。

そんなときは少しずつ読み進めていくとだんだん分かってくるので、次に読むときは登場人物の中で好きになったキャラクター目線で読む!

そうするとまた一段と理解が深まりますよ。

新選組のエピソードが満載の司馬遼太郎作品【新選組血風録】⇒司馬遼太郎「新選組血風録」。長く読まれるのにはワケがある!

「燃えよ剣」から新選組の沼へ

まず、この本を読んだ人は土方歳三を好きになります。女性はもちろん男性もその生き方に惚れます。

そうすると・・・

新選組は、現代ではかなりの人気です。
新選組を題材にした作品が山ほどあーります。

土方歳三に惚れ込んだあなたは・・・他の作品も手に入れたくなりまーす。

さらに、「燃えよ剣」には魅力的な人物もたくさん登場します。その人物を主役にした作品もたくさーん。

そして、もっと詳しくなるために今度は坂本龍馬や西郷隆盛について詳しく調べていくことになりまーす。

ほらね、これが新選組の沼です。

新選組の小説にリアリティを」求める人におすすめ。【虎狼は空に】⇒津本陽版の新選組「虎狼は空に」。戦う隊士たちのリアルな姿を描く!

結局、どんな本?

楽しんで読んでいただきたいので、詳しいあらすじについては避けますが、土方歳三という幕末に生きた男の物語です。

現代の土方歳三というキャラクターの人物像は、この本が作ったといっても過言ではないのでしょうか。

特別な貧乏な家で生まれ育ったとか、すっごく高い身分の家に生まれたとか、私たちと違った境遇ではなく、ごく普通(実際は少し裕福な農家で育てられた)の環境で育ったそこらへんにいそうな悪ガキ(バラガキ)が主役です。

男同士の友情あり、ちょっとほろっとする恋あり、悪ガキ時代の因縁あり、時代を切り開いていく強さを味わってみてください。

幕末の京都を震撼させた岡田以蔵の物語【人斬り以蔵】⇒司馬遼太郎「人斬り以蔵」。すれ違った以蔵と武市半平太を描いた物語

小説として読みましょう。

歴史時代小説でよく言われがちな
「史実と違うんじゃないか」
っていう論争もあります。

物語で重要な位置を担う人物は架空のものも存在します。
それが物語をおもしろくしているんですよね。

この架空の人物たちがいなければ、「燃えよ剣」はこんなに長くたくさんの人々に読まれることはなかったんじゃないかって思います。

この本は歴史時代小説であって、教科書ではありません。それに、書かれたのはもうずっと昔のこと(昭和30年代後半)なので、現代の解釈と違っているところもあると思います。

いろんなレビューを見ると

「最初文体が読みづらかった」
「好きな人物が無能に書かれていた」
「人の命を軽く扱いすぎ」

などの意見がみられました。

確かに主役である土方歳三からの主観がほとんどなので、偏ってしまうのは事実です。

これも、時代小説の宿命でもあります。現代とは価値観が違います。

あくまで、歴史時代エンターテイメントとして楽しんでほしいと思います。

女性にもおすすめできる理由

〇主人公の土方歳三の自分を貫く生き方がかっこいい。
〇土方歳三の純真な恋心とその恋物語が心に響く。
〇男たちのぶつかり合いや友情の物語
〇手に汗握るアクションシーン

なんだか映画をみているみたいでしょ。

幕末や新選組は魅力的な人物がたくさんいます。
「燃えよ剣」をきっかけに好きになった人物について詳しく調べてみるのもおもしろいですね。

こちらの土方歳三もかっこいい。女性にも人気です。

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最後に。

新選組隊服

新選組を題材にしたり、人物を登場させたりする作品がたくさんあります。
その中でもこの「燃えよ剣」は登場人物の性格や人柄、出来事などを参考にされることが多いですよね。

まずはこの本を読んでみて、江戸幕末という時代に興味をもってみてはいかがでしょうか。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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