こんにちは!ケンスケです!
今日は本土ノコギリクワガタの魅力を紹介していきます。
ノコギリクワガタは、日本全国に棲息しています。
林の中でも「コクワガタ」の次によく見られるクワガタですね。
私も夏になると採集に行きます。
ノコギリクワガタはクワガタの中では個体数も比較的多いといわれています。
が、
最近では雑木林が減ってきていて、採集もなかなかできなくなってきてしまいましたね。
採集に行ったら、必要以上は捕らないようにしないといけませんね。
それでは、いってみましょう!
『【国産ノコギリクワガタ】はどんなクワガタ?生態と魅力をご紹介!』
★国産ノコギリクワガタの魅力
ノコギリクワガタの魅力はなんといっても、
「スタイル」
でしょうか。
オオクワガタ・ヒラタクワガタは、平べったくガッシリした印象なのに比べて、
スマートな体形(長細い)でいて、
美しい曲線美の大アゴ!
そして、
「色」
色に関しては他のクワガタと違って、個体差が大きいように感じますね。基本的に茶色く光沢があります。
カブトムシのように「赤」が強いノコギリクワガタもたまに発見できますよ。
そして、個体数が多いことも魅力の一つだと思います。
個体数が比較的多いためか、自然の中でも見つける機会が多いのです。
やっぱり自分で採集した個体には愛着が湧きますよね。
また、後ほど述べますが気性もあまり激しくなく、メス殺しも少ないので飼育下で繁殖しやすいです。
産卵数も多く、クワガタ飼育が初めてでも繁殖させやすいのも魅力ですね。
★生息地は?
生息地は日本全国です。北海道にも九州にも四国にもいます。もちろん本州全土にもいます。
離島にも亜種がいて、それぞれの島の名前がノコギリクワガタの前につきます。
これらの離島産のノコギリクワガタも本土のものと違う色をしていたりして、魅力的です。
「本土ノコギリクワガタ」と呼ばれるものについても、四国や九州にいるものと本州にいるものとでも色や形が少し違っています。
(私には見分けがつきませんが・・・。)
コレクション性があっておもしろいのですが、蒐集癖がある方は注意しないと「沼」にハマりそうですね(笑)
★生息環境
低地から山の中まで幅広く生活しています。高地にも生息しますが、数は少ないです。ただし、気温の上昇とともに高地でも増えてきて高地に生息するミヤマクワガタやアカアシクワガタの生息地で競合するようになってきています。
クヌギやコナラ、ミズナラ、ヤナギやニレなどいろいろな広葉樹の樹液をエサにしているのでその近くにいることが多いです。
山の中だけではなく、カブトムシのように里山の林にも多く生息しています。
成虫の活動時期は5月後半の暑くなってくる時期から9月後半ぐらいまでです。
だいたい樹液が出る季節ですね。
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成虫の活動は夜行性ですが、昼間でも活動している個体も多いですね。体色が明るいのはこのためでしょうか。
昼間にも活動していることで私たちも目にする機会が多いので、なじみ深いのかもしれませんね。
外灯採集やライトトラップにもよく集まってきます。スマートな体形で飛翔性が強いのが理由です。オスよりもメスの方がライトに集まってくることが多いですね。
ヒラタクワガタやコクワガタは洞といって、樹皮にある穴や樹皮の下などに隠れていることが多いのですが、ノコギリクワガタは昼間は枝先の方で休んでいることが多いです。
樹を蹴って採集する方法がありますが、ノコギリクワガタやミヤマクワガタは、枝先にもいるので、落ちてくることも多いです。
★ノコギリクワガタの寿命
蛹の期間 約1か月
成虫の期間 休眠期間を含めると3か月から12か月(活動期間は3か月)
ノコギリクワガタはふ化した時期、羽化した時期によってずいぶんと生息期間が違うんです。ただ、成虫として活動できる期間はほぼ一緒なんです。
6月ごろに卵からふ化した幼虫は暖かい夏の時期にエサをたくさん食べられます。どんどん成長できます。
冬頃にはかなり大きくなっています。
次の春ごろには蛹になって、暖かい季節がくると活動を開始して子孫を残します。この場合は休眠期間は短いでしょう。
そして、夏の終わりとともにいなくなります。
秋の遅い時期に卵からふ化するとすぐに寒い時期なので幼虫の活動も活発ではなく、あまり冬までにあまり育ちません。
次の春からエサをたくさん食べ始めますが、大きくなって蛹になるのは秋ごろ。
それから羽化しても「冬」ですね。
樹液も出ていないし、繁殖させるための相手もいません。
そこで、「休眠」に入るんですね。
次の春、暖かい日が続くと休眠から目覚めて活動します。
なので、幼虫の期間も成虫の期間も長くなるのです。
休眠期間についてまとめた記事で詳しく解説しています。⇒ノコギリクワガタの休眠期間が長い理由と管理の方法
★オスの大アゴの形
ノコギリクワガタの魅力のひとつ「大アゴ」。
のこぎりの刃のようにギザギザです。
でも、個体の大きさによって「大アゴ」の形が違うんですね。
大きい個体は「大歯型」。「水牛」といわれる湾曲のある立派なアゴをもっています。水牛の角みたいです。
そして「中歯型」。あまり湾曲がなく、ストレートですね。
さらに小さい個体だと「小歯型」。メスのアゴみたいです。(すみません。画像がありませんでした!)
確かに全部を並べてみると違う種類のクワガタのようですね。
★ノコギリクワガタのメス。
野外で採集したクワガタのメス。
見慣れてこないとなかなかすぐに種類を見分けるのは難しいですよね。
日本の野外で多く見つかるクワガタのメスは、
コクワガタ
ノコギリクワガタ
ヒラタクワガタ
ミヤマクワガタ
アカアシクワガタ
スジクワガタ
ぐらいでしょうか。
クワガタのメスは個体差もあるので、大きさだけで見分けるのは困難ですよね。ほとんどの種類が2㎝~4㎝ぐらいに収まるでしょう。
ノコギリクワガタのメスは見分けやすいです。
まず「色」他のクワガタはほぼ「黒」に対して、ノコギリクワガタは「茶」「褐色」で赤っぽいのが特徴です。
体形は「丸みがある」、うつ伏せにしたときに「体高がある」のも見分けるポイントですね。
見分けがつきにくいのが「ミヤマクワガタのメス」。
黒い個体が多いのですが、茶色っぽいのもいます。
見分けるポイントは2つ。
・アゴ
・裏返して脚をみる
裏返してみると、脚の付け根(大腿部分)がオレンジ色になっています。
これで、簡単に見分けることができます。
クワガタのメスの見分け方については、やっぱり画像で説明したいので、今度画像が整いしだい、記事にしたいと思います。
⇒本土ノコギリクワガタのメスの特徴。茶色がかった卵型のまん丸体型!
★亜種もたくさん
トカラノコギリクワガタ(鹿児島県)の♂
日本国内に広く分布しているので、地域ごとに少しずつ形や色が違っていたりします。
離島産のものはノコギリクワガタの前に島の名前がついていて、本土にはない色が出たりして人気もあります。
島によっては採集禁止になっていて、出回っているのはブリードされたものです。
私が子供のころは図鑑や標本でしか見られなかったものが、現在では生きたものが見られて、しかも「飼育までできる!」。
虫好きには嬉しい時代です。
乱獲や自然破壊がなくなって、日常的にみられるようにしたいですね。
トカラノコギリクワガタの♀
★成虫の飼育方法
成虫の飼育方法は簡単です。
マットやハクスチップを敷いて、エサ、登り木を入れておくだけです。
エサは昆虫ゼリーが最適です。野菜や果物は傷みやすく、カビやコバエの大発生につながります。
産卵させない場合は、オスメス別に飼育する方がいいですね。ヒラタクワガタのようにオスがメスを攻撃することは少ないですが、事故防止のため別にする方がいいでしょう。
また、わが家でノコギリクワガタのオスに多かったのが、長い大アゴがケースの網目に食い込んで身動きできなくなってしまう事故。
飼育ケースは大きめのものを使って、登り木でケースのフタまで登れないようにしておくことも事故防止になります。
成虫の活動する気温は20℃~28℃まで。
夏に活動する昆虫ですが、30℃を超えると弱ります。
真夏には気を付けたいところですね。
★ノコギリクワガタの一生
ノコギリクワガタの成虫は6月ごろから9月後半ぐらいまで活動しています。
その間に交尾する相手を見つけて、繁殖します。
ノコギリクワガタは腐食の進んだ朽ち木やその近くの土に産卵します。
生まれた幼虫も朽ち木や発酵の進んだマットを食べて大きくなるんですね。
幼虫は10か月以上かけて蛹になります。
蛹の期間は約1か月。
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秋から冬にかけて羽化した個体は長い「休眠」をして、次の夏を待ちます。春にうまく羽化できた個体はそのまま活動を始めることもあります。
オオクワガタのように越冬できないノコギリクワガタは、「休眠期間」によって、活動する時期を合わせているんですね。
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★産卵させやすい!
飼育下においては、産卵させやすいクワガタです。
深めのマットに加水した産卵材を入れたケースにメスを入れておくと、マットや産卵材に卵を産みます。
産卵数もメス1頭で30頭以上も獲れることもあります。
野外で採集したメスを飼育しているだけでマットに産んでいることもあるぐらいです。
ノコギリクワガタの繁殖については、こちらの記事でも紹介しています。
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★幼虫飼育
幼虫の飼育は、飼育が良いといわれていましたが、菌糸ビン飼育でも問題なく成長できます。
他のクワガタでは菌糸ビン飼育の方が成長が早かったり、大きくなったりと有利な点がありますが、ノコギリクワガタではどちらも同じくらいです。
ノコギリクワガタの幼虫は、少し発酵の進んだマットを好みます。
なので、
私はまだ試したことがないのですが、作って3か月ぐらい経った菌糸ビンを使用するのもいいといわれていますね。
(試す方はご自分の責任でお願いします。)
クワガタ幼虫のマット飼育についてはこちらの記事をご覧ください。
⇒クワガタの幼虫。知っておきたいマット飼育のコツと注意事項。
野外で成虫を採集するのも楽しいのですが、自分で羽化させた成虫もかわいいですよ。ね?
★最後に。
日本では身近なノコギリクワガタ。
ちょっと自然の多い地域に行けば、見つかることも多いですよ。
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